以前よりも胸が小さくなったり、胸が垂れてきたりと感じる人は、いつもどのような姿勢をしているか確認すると良いでしょう。もし、自分が猫背だと感じたらバストアップに障害が出ている可能性があります。しかし事務作業などをしていると、どうしても猫背になりやすいものです。

そのため、バストアップを目指しているなら、猫背を治して、常にしっかりした姿勢を保つようにしましょう。

この記事では、猫背がバストアップに及ぼす影響や、猫背を改善する方法などを紹介します。

猫背について

男性女性を問わず、猫背の人は年齢よりも老けて見え、健康ではない印象を与えやすいです。そのため、美しく見せるために、普段から正しい姿勢に気をつけている女性も多いことでしょう。

しかし、体を丸めないことだけを意識する程度では、猫背の矯正はできません。まずは猫背のメカニズムについて知る必要があります。猫背という言葉は正式名称ではありません。

人間の背骨は真っすぐではなく、首が若干前に曲がり、胸も若干後ろに曲がっています。また腰も前へ緩やかに曲がっています。しかし、猫背は胸の後ろへの曲がりが強くなってしまった姿勢です。そのため猫背の人は、背骨が丸くなり、頭が前に出て、骨盤が反るなどの特徴があります。

もし自分が猫背かどうかわからないときには、壁に背中を向けて裸足で立ってチェックすると良いでしょう。まず、両かかとを壁に近づけて体を全体的に壁に寄せます。

頭、肩、腰、どの場所が壁に付くかチェックしましょう。頭、肩、腰の3つどれもが壁に付いていれば、正常で問題ありません。しかし腰だけが壁に付き、背中と頭が壁から離れているときには猫背といえます。

猫背とバストアップの関係

猫背は健康や美容に悪い影響を与えます。一例として姿勢が悪いと、頭痛や肩こり、冷えやむくみなどが生じやすくなり、美容に悪影響を及ぼします。そして、女性のバストにも害が出ます。

背中を丸めて猫背の姿勢を保っていると、バストの位置が下に向き始め形も崩れてしまいます。長い時間猫背の姿勢で暮らしていると、徐々に胸が垂れはじめ、やがては胸が小さくなるなどの問題が生じるおそれがあります。

女性のバストは、ふっくらとした形を保っており、胸の大部分を占めているのは脂肪です。脂肪は重く、重力で下がってしまうので、大胸筋という筋肉が胸に張りを持たせます。

大胸筋の上側の筋肉は胸を上に持ち上げ、内側の筋肉は胸を中央に寄せるはたらきをします。そして下側の筋肉は胸のラインを一定に保ちます。大胸筋は一般的には使わない筋肉であり、事務仕事や家事をしているうちに、前かがみの作業が続くと、背骨が前にかがむ習慣がついてしまいます。

姿勢が前にかがむことはあっても、背中を後ろへ反らすことはほとんどないので、猫背の姿勢が続き、バストアップが妨げられます。

猫背は内臓にストレスを与え、血行を悪くします。やがて、血液と一緒に栄養が運ばれなくなり、栄養が胸まで届がなくなります。結果として栄養不足でバストアップができなくなります。

また猫背によって肺も圧迫されるため、深呼吸がしにくくなり、新鮮な酸素が胸に届かなくなります。これもバストアップに悪影響を与えます。男性と比べると、女性の体は筋肉が少ないので、熱を作り出すことが苦手で、体全体が冷えやすい傾向があります。

そのため、寒いときには血液の流れも悪くなりがちです。脂が冷えると固まるように、胸の脂肪も体の温度が下がると硬くなり、胸の凝りが生じます。

そのため、バストに張りがなくなったり、バストアップできずに、徐々に胸が小さくなったります。また、体の冷えはバストアップを促進する女性ホルモンの分泌も抑え、女性ホルモンが乱れることで、心のバランスも整わなくなり、心身ともに不調になってしまいます。

猫背を治してバストアップを促すには

猫背がなかなか治らないと思っている人は、胸の筋肉である大胸筋が硬まっているのかもしれません。そのため１分でも良いので、ストレッチをして大胸筋をほぐせば、徐々に猫背は治ります。

普段の生活で大胸筋が硬くなると、腕が前に引っ張られて、背中が広がり猫背になりがちです。そのままにしておくと、肩こりが生じたり、呼吸が浅くなったりする問題が生じます。

特に長い時間パソコンを使ったり、いつもスマートフォンを見たりしている人や、ソファーに座りながら背中を丸める習慣がある人は、大胸筋が硬くなりやすいので危険です。

大胸筋をほぐすためのストレッチ

呼吸を止めずに、心地よい程度の痛みでストレッチを行いましょう。ストレッチは四つん這いの姿勢でもできますし、立ったまま壁に手をつけてもできます。自分の状況に合わせて行いましょう。

やり方は、先に四つん這いになり、ひじをついて、右腕を横に伸ばします。それから、曲げたままの左のひじを外側に開いて、左に顔を向けて、右のこめかみを床に付けます。右腕の付け根が気持ちよく伸びる程度を保って、20秒から30秒程度我慢しましょう。

そのあとで、ゆっくりと上半身を起こして、反対の腕も同じようにストレッチすれば血行が良くなり、バストアップが期待できます。

正しい姿勢を保ちにくい人は補正下着を着用する

肩を開いて胸を張った姿勢を保つことで、体幹を鍛えるとバストアップが改善されます。しかし毎日の訓練やストレッチを続けることは容易ではありません。

また毎日スマートフォンやパソコンを使用していると、知らないうちに猫背の姿勢になりがちです。毎日の生活で正しい姿勢を保つのは難しいので、自然に正しい姿勢を維持して、上向きの胸を保てる補正下着も販売されています。肩を開いて胸を張ると、肩甲骨が体の真ん中に寄ります。

そのため、肩甲骨への引っ張りを補正してあげれば、無理せずに正しい姿勢を維持できます。正しい姿勢を維持することでバストアップの効果も期待できます。

近年では補正下着が苦手な人でも、毎日着用できるように改良されています。毎日の姿勢を正しく保って猫背を治せば、自然に上向きの胸が手に入るでしょう。