女性の胸が垂れてハリがなくなる理由には、胸を持ち上げて支える肩甲骨の周りにある筋肉が弱くなるという点が挙げられます。

肩甲骨の周りには多くの筋肉があり、なかでも首から背中にかけて広がる筋肉は、バストアップに必要不可欠です。

そのため、肩甲骨の周りの筋肉を柔らかくして、動きを良くする体操をすることで、胸が全体的に吊り上げられ上向きになります。

この記事では、胸が垂れる原因や改善する方法について紹介していきます。

胸が垂れる原因について

生活習慣が悪いと20代であっても、胸が垂れる女性もいます。

左右の胸には気づかないくらいの差異がありますが、見た目で明らかに左右の形が異なるときは危険な状態です。以下では胸が垂れる原因について解説していきます。

クーパー靱帯の異常が原因

コラーゲンでできた結合組織がクーパー靱帯です。クーパー靱帯は、乳腺や脂肪分を支えています。クーパー靱帯が伸びてしまうと、元に戻ることはありません。

たとえるならば、子どもの帽子についているゴムは弾力性がありますが、使いすぎて伸びてしまうと元の弾力がなくなるのと同じです。

サイズの合わないブラジャーをつけたり、ブラジャーをしない時間が長かったりすると、クーパー靱帯が伸びる可能性があるので注意が必要です。

筋力が衰える

普段から運動をせず、事務仕事が多い女性は、年齢に関係なく胸を支える大胸筋の筋力が弱まることがあります。

大胸筋の筋力が弱まると、胸を支えきれなくなり垂れてしまいます。また筋力が弱まると血行が悪くなるので、栄養が胸に届かなくなり、バストアップが難しくなります。

皮膚のゆるみ

皮膚がゆるむ理由には、外的なものと内的なものの2つの原因があります。たとえば、紫外線を長時間浴びていると、皮膚の弾力を助けるコラーゲン物質を殺してしまいます。

また、乾燥も肌に悪影響を与え、防御機能が下がることで肌のハリが失われてしまいます。

内的な要因として考えられるのは活性酵素です。活性酵素は病原菌や細菌から体を保護するために作られますが、人体に活性酵素が蓄積すると、コラーゲンを破壊して皮膚がゆるんでしまいます。

胸の垂れを改善するには

女性の胸は脂肪でできているので、垂れてくるとバストアップができず、年齢に関係なく中年体型に見えてしまいます。自分で簡単に胸の垂れを直し、バストアップするための方法をご紹介します。

大胸筋を鍛錬する

大胸筋は胸の下側にあり、胸全体を支える筋肉です。

大胸筋が弱ると胸全体が垂れ下がってしまうため、大胸筋を鍛錬することで、胸の垂れを直し、上向きの胸にできます。大胸筋を鍛錬するトレーニングには、立ち腕立て伏せがあります。

まず、壁に向かい合って立ち、少し離れた位置で肩幅程度に両足を開きます。それから肩の高さで壁に両手を押し当てます。息を吸いながら肘を曲げ、身体を倒して3秒間その状態を維持します。

おすすめは1セットを10回から15回、1日につき3セット行うと良いでしょう。手のひらの付け根に体重が乗るように心がけ、お腹に力を入れると腹筋を鍛えることもできます。

合掌ポーズを取る

両手を胸の前で合わせた合掌ポーズは、大胸筋を寄せて引き上げるので、バストアップの効果もあります。具体的な方法は、背中を伸ばして両手を胸の前で合わせます。

それから両手を押し込むようにして、胸に力を入れます。そのまま顔の前まで腕を上げ、5秒間姿勢を維持します。

さらに腕をへその位置まで下げて、5秒間維持します。この運動を1セット10回で、1日につき3セット行うとバストアップの効果も期待できます。

栄養がある食生活にする

栄養バランスの良い食事を取ることは、バストアップに限らず健康を保つために必要なことです。バランスの取れた食事とは、米や麦など穀類の主食や、肉や魚、たまご、大豆などのたんぱく質を多く含むおかずが含まれていることが重要です。

また緑黄色野菜や、モズクなどを摂取して、さらに味噌汁を組み合わせればバランスが整います。

栄養を毎日摂取することは大切ですが、カロリーを摂りすぎないように注意しなければなりません。1日に必要なカロリーは人によって違うので注意が必要です。

バストアップのマッサージをする

バストアップのマッサージをすることで胸の周りの筋肉をほぐし、垂れの改善が期待できます。以下ではバストアップのマッサージについて紹介します。

上部のマッサージ

右手を左胸の上に置き、親指以外の4本の指を使用して鎖骨に沿って胸をこすります。左手も同じように右胸の上に置き、鎖骨に沿ってこすります。

1セットを10回ずつ、1日3回行うと良いでしょう。胸のハリを保つ皮膚を鍛えることで、垂れの改善が期待できます。

お風呂上がりにマッサージするときには、専用のクリームをつけるとさらに効果が高まります。

乳腺を感化させるマッサージ

まず左右どちらかの胸の下に両手を置き、手を交互にすくい上げるようなイメージで上へ持ち上げます。

胸の下の肉を持ち上げることを意識して、左右の胸を交互に30回ずつ続けます。1セット30回を、1日3回行うと良いでしょう。

正しい姿勢を維持するとバストアップに繋がる

猫背の女性は胸を支える筋肉が衰え、胸が垂れ始めます。

そのため、毎日頭の上から糸で吊り上げられているような感覚で、胸を張ることを意識して生活することを心がけましょう。また自分の胸の大きさに合ったブラジャーを使用することも重要です。

自分の胸の大きさに合わないブラジャーをつけていると胸が垂れやすくなります。そのため、自分で胸の大きさを測るか、下着売り場で測ってもらうことをおすすめします。

夜用のブラジャーを使用する

胸の大部分は脂肪でできているので、寝ているときや横になっているときに、流れて動いてしまいます。

そのため、夜用のブラジャーを使用すると、寝ているときでも胸を丁度いい位置で固定できます。

また、胸は形状を記憶する作用があるので、夜用のブラジャーで胸の周りに脂肪を流しておけば、胸全体に脂肪が溜まり、バストアップの効果も期待できるでしょう。

さらに寝るときに、うつぶせで寝ると、胸を圧迫して血行が悪くなり、胸の脂肪が脇や背中に流れるため、胸が垂れてしまいます。

そのため、うつぶせで寝ることが習慣になっている女性は、仰向けで眠ると良いでしょう。